「もしもし、じゅんちゃん！電話くれてたんだね、ごめんね」 「いや、俺の方こそすぐに電話できなくてゴメン」 「でもあんな時間に柚子が電話してくるなんて珍しいね、うしたの？」 その時の“珍しい”というワードにお昼のトン一郎でのやりとりが思い出された…

万年筆の修理を終え、夕方前に書斎に戻ってきた。そういえばケイタイを持って出るのを忘れていたことに気付き、とりあえず開いてみると１件の着信が入っていた。それは柚子からであった。あいにく私は留守番電話サービスを利用していないので要件はわからな…